バイヤーになるには?中古・リユース業界でバイヤーになる方法や仕事内容を解説!

2023.02.01

子供が職業体験できる人気のレジャースポット(キッザニア)で、バイヤーの仕事体験ができるブースができるなど、ここ数年で、中古・リユースという業界やバイヤー・鑑定士の仕事が、市民権を得て憧れの職業になってきました。

中古業界、リユース・リサイクル業界は12年連続で成長している市場で、2022年度は市場規模が3兆円、2025年には3.5兆円にまで伸びると予測されています。(リサイクル通信社調べ)

そのため、中古業界、リユース・リサイクル業界でバイヤーになりたい、バイヤーに転職したい、バイヤーとしてスキルを身に着けたいというご相談も多くあります。

バイヤーへの転職・キャリアチェンジは、専門知識が必要でプロ性が高いため難しいとお考えの方もいるかもしれませんが、フリマアプリの台頭、消費トレンドの変革などを背景に、リユース・リサイクル市場は右肩上がりで成長しているため、未経験歓迎求人など、多数の求人があります。

そこで今回は、国内唯一のリユース・リサイクル業界専門エージェントの「Re:転職」がバイヤーになるための方法についてご紹介します。バイヤーの仕事内容、年収・給与事情、キャリアステップだけでなく、バイヤーの仕事のやりがいや、バイヤーが何を大切に仕事をしているのかなどについて具体的にご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

1.バイヤーとは?中古業界、リユース業界の特徴

バイヤーは”仕入れ”を行う人です。特に、中古業界、リユース・リサイクル業界のバイヤーの仕入れ方法としては大きく3通りあります。

・店頭買取や出張買取、宅配買取で個人客から買い付けをする
・法人企業から買い付けをする
・オークション(古物市場)で買い付けをする

また、主な取り扱いアイテムとしては、ブランド品のバック・時計・小物、貴金属・ジュエリー・宝飾品、本・ゲーム、衣類・アパレル、家具・家電、PCなどのデジタル用品、ホビー用品、骨董などになります。

求人によっては、営業、買取スタッフ、査定士、鑑定士、リサイクルショップの店長候補などと様々な書き方がされています

2.バイヤーになるには

新品の購入をする際にも中古品での販売相場を確認して、売ったときにいくらになるかとわかった上で購入をする人も増えているのでしょうか。そういった意味でもますますバイヤーという仕事が身近になっていますが、では中古買取バイヤーになるにはどうしたらいいのでしょうか。

バイヤーへ転職したいけれども、「どんな方法があるのか」、「未経験で大丈夫なのか」といったご質問をよくいただきます。そこで、自分がどこに当てはまるか以下で確認してみてください。

◆中古業界、リユース業界での経験がある方

“業界経験者”にあたることが多いです。リユース・リサイクルショップで働いたことがある、買取業務をしたことがあるという方は、アルバイトの経験であってもその経験を活かしてバイヤーに転職できる可能性が高いです。経験者歓迎求人に応募してみましょう。

◆接客、販売、営業の経験がある方

求人によっては、業界経験はないが、職種として近しい経験があると判断していただけることがあります。(その場合は、社会人経験があることが求められることが多いです。)接客、販売、営業の経験がある方は未経験歓迎求人に応募をしてみましょう。

上記どちらにもあてはまらない場合は、職種も業界も未経験でも受け入れてくれる求人を探すことになるます。もしくは、まずはアルバイトなどからリユース・リサイクル業界に入り、正社員登用をしていく方法があります。アルバイトとして数年実績を積んで、転職をするといった方法も考えられます。

3.バイヤーの仕事内容とは

具体的に、バイヤーの仕事とはどういった内容になるのでしょうか。以下の3つのパターンに分けて詳しくみていきましょう。

◆店舗での買取・査定を行うバイヤーの場合

店舗買取の仕事内容(一例)
・接客、お客様対応
・商品にまつわるエピソード等のヒアリング
・査定、買取
・商品のスタイリング、陳列
・ECサイトやSNSの更新
・商品管理 など

◆出張や訪問による買取・査定を行うバイヤーの場合

出張買取の仕事内容(一例)
・出張買取のアポ獲得
・訪問、査定、買取(訪問件数は、1日4~5件程度)
・帰社後、買取商品の入力業務 など

◆法人企業やオークション(古物市場)で買い付けを行うバイヤーの場合

仕事内容(一例)
・市場(オークション)での買付け業務
・仕入れた商品の検品、値付け

特にイメージがつきにくいと思うので、ある2日間のバイヤーの仕事の流れをご紹介します。

◎1日目
自宅からオークション会場へ直行

下見に参加、仕入れたい商品をチェックする

業務終了、オークション会場から直帰

◎2日目
本社に出勤

ネット入札

入札終了後は通常業務

業務終了後、帰社

※会社へ通勤するのが絶対ではありません。その日のスケジュールによっては直行直帰することもあります(会社による)
※全国で古物市場が開催されているため、出張もありますが、コロナ禍でネットオークションが普及し、オンライン上での買い付け業務も多くなっています。

4.バイヤーに必要なスキル

バイヤーに必要なスキルとしては、大きく3つがあげられます。

・査定スキル、真贋・鑑定スキル (商品知識、相場情報、相続・終活知識などの知識も含む)
・営業力 (数値管理スキル、コミュニケーション力なども含む)
・マネジメント力 (数値管理スキル、店舗運営スキル、人材育成スキル)

それぞれ詳しくご紹介します。

・査定スキル、真贋・鑑定スキルとは

特に中古、リユース・リサイクル業界特有の専門スキルとして査定スキル、真贋スキルや鑑定スキルがあります。査定スキルとはアイテムの相場状況や物の状態から、買取価格をつけることです。真贋・鑑定スキルとは例えばブランド品などの本物とにせ物を見分ける力です。

・営業力とは

営業力=コミュニケーション力が重要です。対人関係においてお互いの考えや意見をスムーズに伝えていくための能力を指します。職場だけでなく、家庭や社会生活を営むうえでも必要となるものであり、自分以外の他者と良好な関係を築くためには欠かせない能力です。特に顧客との接点が多いことや、チームで働くことが多い環境のため、求められています。

また、スキルと少し異なりますが、営業力の中でもリユース・リサイクル業界で必要とされる素質のひとつに柔軟性があります。柔軟性とは、その場その場で機転を効かせて行動や分析などを素早く対応出来ることや、色々な場面に臨んでその変化に応じて適当な処置が出来る性質のことを言います。販売だけでなく買取といった幅のある接客が必要であったり、査定時の値段の交渉が必要であったりするため、柔軟性を求められています。

・マネジメントスキルとは

マネジメントスキルの中では、店舗運営スキル・人材育成スキルがあると考えています。
店舗運営スキルとは、売上管理、KPI管理ではどのような数字を把握し、売上達成に向けてどのようなことをしてきたのか、在庫管理をどのようにしてきたのか、などからスキルをみていくことができます。人材育成スキルとは、新人への教育をどのようにしていたかや、店長候補をどのくらい育てられたか、などからスキルをみていくことができます。

他にも、上記のような基本のバイヤースキルにプラスしてスキルを組み合わせられると企業の中での活躍の場がさらに広がります。

例えば、

・ITやシステム、事務に強いといったことがあると、ECサイト運営や在庫管理などで活かせます。
・中国語や英語など語学が堪能といったことがあると、インバウンド需要に対応できたり、海外取引に活かせます。
・特定のジャンル、ニッチなジャンルに詳しいということです。例えば、お酒や骨董、絵画などはまだまだ知識がある人が少ないですし、富裕層への対応ができるという点で希少な人材となっていきます。中古アパレル専門の企業などもあるので、専門的な企業への転職も叶っていきます。

5.バイヤーに向いている人

ではバイヤーとしてどのような人が向いているのでしょうか。実際にバイヤーとして活躍している方からお話を伺いました。

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「好きこそものの上手なれ」という言葉もありますが、僕は時計がとても好きでずっと考えてしまうくらい面白いと思っています。仕事をする上で、そこがモチベーションになっています。

例えば、この時計は、「自己表現が強い人、若くていきいきしている人がつけるのかな」ということを想像したり、様々な角度から自分なりの解釈をして知識にしています。

時計は色々な切り口で楽しめるアイテム。デザインの他にも、時計やブランドの歴史であったり、機械的な職人の技術であったりとか。他のアイテムと比べて時計は深みが一段とあると感じています。

お客様でも趣味として楽しんでいる方も多く、一緒に楽しめることも仕事をしている上で

喜びです。リアルな店舗を持っている環境で働いているとお客様の生の超えを聞くことが出来るので、自分の頭にも残りやすくて利点だと感じています。

とにかくアイテムが好き、興味があるという人は絶対的に向いている、強みだと思います。

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また、店舗買取バイヤーと出張買取バイヤーでは、企業様の方針や求める人物像、評価制度などが異なるため、向いている人が若干変わることがありますのでそれぞれに分けて、ご説明します。

◆店舗買取バイヤーで向いている人

・接客力を伸ばしたい、磨きたいと考えている方
・ホスピタリティやおもてなしを大切にしたい方
・買取の交渉術を身に着けたいと考えている方
・コミュニケーション力を活かしたい方
・専門性を身に着けて着実に成長できる環境で頑張りたい方
・目標に向かってチームで協力しながら働きたい方

◆出張買取バイヤーで向いている人

・営業力、マネジメント力を磨きたい方
・成果に応じた報酬を得たい、稼ぎたいと考えている方
・目標や数字を追いかけることが好きな方
・目標達成のために行動量を増やしたり、自分でPDCAをかけられる方
・買取の交渉術を見つけたいと考えている方
・コミュニケーション力を活かしたい方
・幅広いアイテムを取り扱ってみたい方

6.バイヤーの仕事のやりがい

バイヤーの仕事のやりがいについて、バイヤーを募集している企業の採用担当者様からお話を伺いました。

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単純な物売り”ではないところがバイヤーの仕事の面白いところ。

販売が苦手でも買取が得意ということがあります。それはお客様とのコミュニケーションの取り方が全然違うからです。「お客様のお品物は全て個々に違いがある」と考えています。

品物の状態はもちろんですが、お客様のお品物に対する想いなどによっても買取金額が変わります。もちろん買取金額が高いことに越したことはないですが、品物の状態やトレンド、相場によって一概に高値を付けれるとは限りません。

それでもいかに「気持ち良く買取って差し上げる」かによって、お客様の満足度が変わり、口コミやリピートにつながると考えています。お客様の品物一つ一つを丁寧に査定してお話をし、満足度を上げるやりがいのある仕事です。

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・バイヤーの仕事の面白さは、成果が可視化できること!
自分が選んだ商品が売れるかどうかが全てなので、自分の成果が目に見えやすい仕事です。そのため、会社からの評価の軸もはっきりしていて、モチベーションにもつながります。

・バイヤーとして一人前になると、物の流れ・流通の仕組みがわかるように!
そのため、生きる上でのスキルが身に着くと言っても過言ではなく、衣類・バックといったアイテムに限らず色々なモノのリユースが自分でできるようになるでしょう。

7.バイヤーの年収事情とは(中古業界、リユース業界

企業規模や業種、ポジションによって異なりますが、ここでは一般的な水準として記載をしたいと思います。あくまでの目安として参考にしてみてください。

・新人 店舗スタッフ、営業、見習いバイヤー 300万円~450万円
・中堅 店長、SV、エリアマネージャー、バイヤー 400万~600万円
・ベテラン 営業部長、TOP営業マン、プロバイヤー 550万~1000万円

8.バイヤーのキャリアステップは?

入社後は、いずれかの店舗(部署)へ配属となります。実際の業務を通じて、接客や査定・買取にかかわる全業務を習得して頂きます。マニュアルを読み込んだり、先輩社員に教えてもらったり、空き時間に商品を手に取り勉強する、インターネットなどで相場情報を調べるなどして知識・スキルを磨きます。

1年くらいで一通りの業務の流れをつかみます。その後、早い方だと3年程度で店長として1店舗を任されるように。出張買取バイヤーの場合はひとつのチームを任されるイメージです。

将来的にはエリアマネージャーや店舗統括などマネジメントでキャリアを上げていくこともできますし、興味があればEC運営などのキャリアも可能性があり、幅広いキャリアを目指すことが出来ます。

また、本部(商品部)での専門の査定スタッフや、本社での大規模なバイヤー業務、オークション運営管理などへのキャリアステップもありえるでしょう。

9.まとめ

中古業界、リユース・リサイクル業界のバイヤーといっても仕事内容やキャリアステップが様々であることがご理解いただけたでしょうか。

求人によっては、営業、買取スタッフ、査定士、鑑定士、リサイクルショップの店長候補などと様々な書き方がされていますし、求める人物も異なってきます。詳しくは各社の求人情報をチェックしてみましょう。

バイヤーといっても自分のイメージしているキャリアはどういうモノなのか、自分にどういうスキルや経験があり、それをどう活かせるのか、などを整理してみてください。Re:転職のキャリアコンサルタントとの対話によって整理することもできますので、無料キャリア相談をご活用ください。

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